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それでも聞いてほしい話とか、諸々の雑記

ニートだった頃

今も大して変わらない生活を送っているが、高校を卒業して1年間はニート生活をしていた。


高校卒業後は大学進学を希望していたが、諸々の事情で断念せざるを得なくなったのが、高3の春頃。

それまで大学進学以外の進路など全く考えていなかった私は、それはもう途方にくれた。

幸いなことに、私がいたのは何もせずとも食いっぱぐれることは万に一つも起こらない環境だった。何もしなくても、何かをしても、許される自由な時間を手に入れた。


私は、疲れていた。そこまで勉強を頑張ったわけでもないし、生徒会やその他活動に情熱的に取り組んでいたわけでもない。普通の学校生活を送るのになぜか多くのエネルギーを使っていた。

進路も見失ったことだし、もう頑張ることもないから、少し休もうと思った。


そんな中でも、何もやらない訳にはいかない。というプライドの高さをいつも通り発揮し、週に一回のアルバイトという形で、一つだけ外部とつながる機会を作ることができた。正確に言うと、ニートではなかったのかもしれない。働いていたからではなく、それ以外の週休6日は、なにもせず部屋にこもり一人でパソコンとにらめっこしていたのだから、ニートというより廃人だった。


そんな私を見かねてか、各所から少しずつ「これをしてみないか?」と似顔絵制作の依頼や、ミーティングへの参加などのお声がけを頂くことがあった。最初は渋々なものもあったが、できる範囲で手を出し続けていたこともあり、今では前より多少部屋を出て人と関わる時間が増えた。


今でも根本は大して変わらず、廃人ではあるのだが、多少人に近づいてきたのではないかと思う。


ニートは働くべき

と言いたいわけではない。生活に支障がないのであれば、好きに生きたらいい。私もそうしたいと思う。

それでも、どこかほんの少しでいいから、人と関わる機会は持っていたほうがいいと思う。

人と関わることは、自分に役割ができるということだ。

その役割が一つもないと、途端に生きている意味を失う。


高校生という役割を失った私は、次の自分の役割(探せばいくらでも持っていたのに、当時は見えなかった)が見つからず、どうしていいか分からなかった。

それが、様々な形で人と関わり続けることで、なんとなく見えてきた。


だから、ニートだけではなく、自分がよくわからず困っている人は、ほんの少しでいいから人と関わる習慣をつけるようにしてみたらどうかと思う。それが一番大変なのだという人もいるかもしれないが。(私とか)

でもそうすれば、そこから少しずつ広がっていくこともあるかもしれない。


当時の私を一つだけ褒めるなら、あの時少しでもアルバイトをしよう(外部とつながろう)と思ったことである。